アルミ・銅はIHで加熱できるのか!?

こんにちは。

今回は多くの方が疑問に思われている「アルミ・銅はIH(高周波誘導加熱)で加熱できるのか!?」についてです。
この事はインターネットにて検索すればある程度の情報は得られますが、電気の専門用語で解説されている事が多く、よく判らん!と思われている方が多いと思います。

 

結論から申し上げると
「IHで銅・アルミは加熱できます!」

ただ、加熱効率は非常に悪く、鉄並みの加熱時間を実現しようとすると、加熱出力UP及び用途に応じた周波数とワークに応じた最適形状の加熱出力コイルが必要になります。

簡潔に申し上げると装置製作費用がUPするとお考え下さい。

 

何故か?
まず、例として一般的に知名度のあるIHクッキングヒーターを例に挙げてみます。
一昔前まではオールメタルIHというものがございませんでした。

そもそ一つの加熱部(コイル)で特性の異なる材質の鍋を加熱する事自体が難しく、IHクッキングヒーターを販売する原価での製作が困難なのだと想定します。
弊社はIHクッキングヒーターを専業にしてませんので業界の詳細は存じませんが、安価で小型に製作出来る技術革新とIHの知名度が上がった事による需要が高まった事によりオールメタルIHのコストダウンが可能になったと思われます。

余談ですが、IHクッキングヒーターの特性については、下記URLを参照下さい。
http://sumai.panasonic.jp/ihcook/guide/nabe/nabe.html
http://sumai.panasonic.jp/ihcook/faq/a_03.html

 

次に少し専門的な話になりますが、IH(高周波誘導加熱)の原理は出力コイル部から被加熱物(ワーク)に対し磁束(磁力線)を発生させます。これにより磁束が被加熱物を貫通し渦電流を誘導します。
その渦電流による被加熱物の自己発熱(ジュール熱)により加熱されます。
その渦電流の最大の特性として表皮効果というものがあります。それは被加熱物の表面に近いほど強く、内部にいくほど弱くなり、このコントロールをIHの発振周波数でコントロールします。周波数設定方法については説明が長くなり割愛します。

よって、上記の効果はワークの材質により渦電流の加熱効率が異なります。下記にザックリと材質別にIH加熱特性についてまとめました。

●鉄:
磁性(透磁率が高い)があり磁束の影響が強い。抵抗が大きく抵抗加熱との相乗効果により発熱効率は良い

●ステンレス(非磁性〔SUS304など〕):
オーステナイト系は非磁性(透磁率が低い)で磁束の影響が少ない。しかし抵抗が大きく抵抗加熱により発熱する。銅・アルミに比べ発熱効率は良い

●銅:
非磁性(透磁率が低い)であり磁束を強められない。抵抗が小さく渦電流の効率は高いが発熱が小さく放熱しやすい。よって発熱効率が悪い。用途にあった高い周波数にて加熱が必要。

●アルミ:
非磁性(透磁率が低い)であり磁束を強められない。抵抗が小さく渦電流の効率は高いが発熱が少なく、銅と同様放熱しやすい。よって発熱効率が悪い。用途にあった高い周波数にて加熱が必要。
※特に、熱交換器の加熱ではこの発熱効率の悪さが顕著に現れる。

 

 

最後に周波数についてです。

銅・アルミが周波数を上げると加熱効率が上がると言われます。
理由として、周波数を上げると表皮効果により渦電流が流れようとする被加熱部の断面積が減り 渦電流による発熱が大きくなります。更に、銅・アルミは伝導率が良くその相乗効果により加熱効率がUPされるのです。

では何でも周波数が高ければ良いか?と言えばそうではなく用途によって周波数は使い分けが必要です。
(例:高周波焼き入れ:周波数〔高〕、溶解:周波数〔低〕・・等)

又、一般的には周波数が高いほうが高性能な商品とおもわれますが、デメリットもございます。それは周波数が上がるほど多くのノイズが発生しそのノイズ対策による開発費及び対策・製作コストが掛かりこれが装置価格UPの要因となるのです。

パソコンが良い例です。約10年程前まで高性能な機種はCPUの周波数が高い程良いとされましたが、現在はある周波数になるとCPUを2ヶ、4ヶ・・と増やして性能向上しています。
安定した装置を製作するには、ある一定以上周波数を上げるとトラブルのリスクが伴う事がありその対策費が装置価格UPになる事をご認識下さい。

 

このブログでは、素人でも理解出来る様に解説しました。もっと詳しく原理について知りたい方は
下記をクリック↓↓↓
→●高周波誘導加熱装置(IH)の原理について

 

 

IH(高周波誘導加熱)で加熱するには材質だけではなくワーク形状も大きな要因です。形状によっては加熱不可なワークもございます。産業製造用IHでの加熱を検討されている方は下記へ問い合わせ下さい。

 

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